【再生品】TRIO（トリオ）S-3

　リノベーションの素材のつもりで入し手ましたが、思い直して再生に方針変更した品物です。

◆概要
　かつてのオーディオ御三家筆頭、トリオのS-3を再生しました。ウーハのエッジ交換やバスレフ改良などの手を加えてもともとの良品をしっかり再生しました。

◆再生内容
1.本体
　外面は毛髪程度の浅い擦り傷が多数みられたので、ウォルナット色1回とつやだし2回で処置しました。中央が凸状の加工で鼻筋の通った端正なデザインのパンチングメタル製グリルは、一部に色落ちがあったのでブラック塗りを部分的に施してあります。
背面板はウォルナット色1回の保護塗装。旧式ですが出来の良いタミナルはネットワーク回路が一体だったのでそのまま外して函内面に移設しました。タミナル孔を利用して台板を裏から取付け、絶縁樹脂タイプのバインディングポストをピッチ4cmでゆったり取り付けました。新タミナルからネットワーク付きのまま移設した旧タミナルを経由してユニットにいたる、よくやる手法で配線してあります。
バッフル面はブラック2回とつやだし1回の再塗装です。孔だけのバスレフが気に入らないので、ダクトを追加しました。共振周波数Fd＝60～70Hz を目標に設計して、φ3.5cm、L=5.0cm、共振周波数はFd＝65.1Hｚになります。 ベース楽器で最も頻繁に使われる低音の中心付近にあたります。

2.製品の諸元
ウェブ製品解説をご参照ください
https://audio-heritage.jp/TRIO-KENWOOD/speaker/s-3.html
※エッジ交換：
　ウーハはエッジが崩壊した状態だったので、新品のラバーエッジに交換しました。コーン面も変色対応で背面と同色に再着色しました。ツイータはそのままです。清掃だけしてあります。

◆音の傾向（個人主観）　全帯域で充実し洗練された良音
・低域
　小音量でも質感表現ができています。ふくらみを感じる低音です。バスレフ改良の効果は出ていると思います。
・中高域
　品の良い出かたをする中高音です。耳に刺さるような刺激はなく、長時間でも聴いていられる洗練された印象です。最近の製品ではこうした傾向は少ないと思われます。


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最後に：
　御三家筆頭のトリオがきちんと世に出した完成形のひとつを耳で感じていただけると確信する製品です。無保証、ＮＣ＆ＮＲのルールでお願いします。

※古くさい表現をお赦しください。
　御三家筆頭とは、トリオ、山水、パイオニアともてはやされた時代を知っているからです。時代劇の譜代筆頭井伊掃部頭直弼（ふだいひっとう いいかもんのかみなおすけ）のノリですみません。
※梱包サイズは幾分余裕を見込んでいます。実際のサイズが異なる場合もありますがご了承ください。
※今後もリノベーション作品を出品する予定です。
※当方、時代遅れのため海外発送はご容赦願います。
※他にも出品しています。よろしければそちらもご覧ください。